特定調停法による救済手続き
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「特定調停法」による借金破綻者の救済手続きは 2月施行
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「特定調停法」による借金破綻者の救済手続きは 2月施行
バードレポート第287号2000年1月10日
2000年2月17日に「特定調停法」が施行されます。
正式名称は「特定債務等の調整の促進のための特定調停に関する法律」です。
「支払不能に陥るおそれのある債務者等が負っている金銭債務に係る利害関係の調整を促進するため、民事調停法の特例として特定調停の手続を定め、このような債務者の経済的再生に資することとする必要がある。」…というのが議員立法による法案提出の理由とされています。
この法案は当初は昨年春に金融再生トータルプランの一環として創設が議論されたものです。金融機関に対して多額の公的資金を投入したにもかかわらず、金融機関が債務者との借入の組み直しや切り捨ての交渉に応じないのは困るので、その交渉の場として簡易裁判所での新しい調停制度を設けたのです。また商工ローン問題が注目を浴びこれらによる破綻の急増も法成立の追い風になったようです。
予定より大幅に遅れ、また、新破産法である民事再生法の蔭にもなり、法案自体が流れたかとも思われましたが、昨年12月13日に無事に国会通過しました。
関係者による交渉 返済不能状況の債務者が金融機関と調整する場面では、資産売却・売却代金の金融機関への返済・残債務の切り捨てや返済条件の変更・等の交渉がなされます。
自己破産を回避しながら、債権者債務者お互いの立場を主張し、「返せるものは返す」「返せないものは返せない」として、お互いに利益のある現実的な合意に近づいていきます。
しかし、わがままな債権者・金融機関もいます。回収不能なのに無理な主張をしたり、その後の返済計画についても到底不可能な主張をしたりします。そのような債権者がいれば交渉による調整は不可能になります。
新しい制度の内容 そこで、簡易裁判所に話し合いの場所を用意し、法律・税務・金融・企業財務等の専門家を調停委員に指名しその調停委員に力をもたせようとしたのです。
対象となる債務者は、金銭債務を負っている者であって、(1)支払不能に陥るおそれのあるもの、(2)事業の継続に支障を来すことなく弁済期にある債務を弁済することが困難であるもの、(3)債務超過に陥るおそれのある法人…となっています。
そして、行われる調停手続きは、債務者・債権者・利害関係人の間における金銭債務の内容の変更、担保関係の変更その他の金銭債務に係る利害関係の調整であって、「債務者の経済的再生に資するためのもの」となっています。
破綻前の段階つまり、「おそれのある」段階から、債務者を経済的に再生させる仕組みをつくることが趣旨なのです。
一債務者の複数事案について一裁判所での一括処理を可能とする規定、抵当権実行等の民事執行を裁判所が停止をできる規定、関係者の合意がなくとも調停委員が解決策を決定できる規定、資料を提出しない場合の罰則規定等が盛り込まれています。
どのように使われるか もちろん「裁判」ではなく「調停」ですので、強い強制力はありません。当事者が一方的に席を蹴ることもできますし、合意成立の見込みがなければ調停委員が解決策をださずに投げ出すこともできます。
また実効があるものになるかは法施行後の実際の運用にかかってくることにもなりそうです。
それゆえに、大きな期待をすることもできない法律ではありますが、使いようによっては効果もあるでしょう。
住宅ローン破綻やサラ金破綻はもちろんのこと、大口事案でも交渉がある程度に詰まりつつある事案などでは使い勝手がいいのではないでしょうか。
金融機関とその代理人弁護士にとってみれば、調停で決まったならば社内での稟議も通り易くなり、決済もしやすくなるでしょうから。
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