マイカル証券化


バードレポート

マイカル証券化スキーム問題…証券化なのか借入なのか



不動産&ビジネスの情報教材
Google
Web検索
当サイト検索
不動産・金融・税務の資産ビジネスに効くプロ専門家向けレポートです。ライバルに差をつける月8回で2100円の有料FAXレポート。発行後24ケ月経過でネット公開。
clip_blue_3.gif



不動産証券化

2002年リスト
clip_blue_3.gif



マイカル証券化


バードレポート2002年10月14日 第419号

家賃はカットされるのか


ある会社が民事再生で再建を目指します。その会社は家賃月額100万円を払っています。残存期間100ケ月の賃貸借です。一方で1億円の借入残があり毎月100万円ずつ返済しています。

90%債権カットと決まります。家賃の支払いはカットもなく毎月100万円が続き途中解約がなければ100ケ月で1億円を払うことになります。民事再生だからといって家賃が値下げされることはありません。一方毎月100万円弁済中の借入金残額1億円は債権カットです。90%債権カットなら9000万円カットです。

ファイナンスリースのリース残高が借入金と同じ扱いを受けることもあります。リースしているつもりでもその実体は融資による購入となりえるのです。

マイカル証券化スキーム


マイカルは破綻前に1500億円の不動産を証券化しました。20店舗を特定目的会社に売却し賃貸借契約により全てを自分で借り受けました。「セールアンドリースバック」と呼ばれる不動産証券化です。特定目的会社がマイカルに支払った売買代金は投資家のお金です。マイカルは1500億円の売却により資金を得、所有者から賃借人に変身します。

この段階でマイカルが破綻しました。店舗家賃はカットされずマイカルが支払い続けるでしょうか。そうなれば投資家は損をせずに済みます。

投資家は「不動産証券化だというから不動産の信用に対し投資をしたので、間違ってもマイカルという会社の信用に融資したのではない」と思って当然。

しかしマイカルの管財人は「これは建物賃貸借でなく家賃の支払いでもない。実質的には融資であり借金返済と同じ。だから更生担保権として更生計画に組み入れる。」といい始めました。


そうなれば投資家は被害を受けることになります。

家賃なのか借入返済なのか


この賃貸借契約書の一部が公開されました(NBL2002.10.1号)。管財人側は契約条項一つ一つではそこまで言えないが、契約全体をみるとマイカルの信用担保で資金調達したものであって、「セールアンドリースバック」とはなっていないと言います。その理由概略は以下です。

物件価格をどう決めたか。営業中の各店舗の売上等実績から支払可能賃料を算定しそれを基に物件価格を決定した。にもかかわらず設定賃料はそれより低い。つまり不動産価格は極めて高額に決められた。近隣賃料相場等を参考にして他テナント入居時も検討すべきなのに、テナント入れ替えは想定外。建物の修繕積立てもマイカルが行い、マイカルの差入れ保証金も特殊な扱いになっている。

特定目的会社が投資家へ支払う金利上昇なら賃料を引き上げ。

10店舗をまとめて一つの賃貸借契約。賃借人はマイカルグループ各社であり連体保証。15年解約禁止。契約中途で賃貸借物件を差し替える規定。物件隣接地に賃借人が建物建築した場合に賃貸人はその建物を買い取れるという規定。賃借人が近隣で別のショッピングセンターを営業してはいけない規定(これは融資と考えれば債権者からの担保価値の保全ともいえる)。

確かに常識的な売買賃貸借契約とは異なって、物件担保でのマイカルへの融資もどきという姿も浮かび上がります。

他の証券化事案への対応


結論がどうなるかは不明です。

しかし他テナントへの転用不可能な商業施設等の証券化では多少とも同様の事情がありますので慎重になってしまいます。

「解約不可だから」ダメと言われれば、定期借家での本社ビル証券化でさえも腰が引けます。

元所有者による買戻しオプション付での賃料月額100万円100ケ月の中途解約家賃増減不可のセールアンドリースバック定期借家契約と、その物件担保での100ケ月毎月100万円利払いの融資契約とは似たようなものです。


なお破産や民事再生等では賃貸借契約解除の特則があります。

●その後の経緯


「会社更生手続き中のマイカルが店舗を裏付けに発行していた二本の証券化商品が債権カットの対象外になることがわかった。発行額は九百八億円。マイカルと投資家側代理人が証券化商品を債権カットの対象とならない「共益債権」とすることで合意し、東京地裁が承認した。」
「今回マイカルが支払う賃借料を従来の水準より二割弱上げることに加えて、マイカルが差し入れた約300億円の入居保証金を元利払いなどに充てることも決まった。」
(日本経済新聞2002.12.21.)
 「「共益債権」とすること以外の主な合意は(1)現在年間70億円ほど払っている賃借料を2割ほど引き上げる(2)マイカルは約300億円差し入れている入居保証金の返還請求権を放棄する(3)現在の長期一括契約を店舗ごとの個別契約とし、契約期間も2007年までとする――の三点。」
(日本経済新聞2002.12.25.)





 

cats_back.gif



 


バードレポートとは

 

●バードレポートは1ケ月に8回発行で月額2100円のFAXレポートです。2年経過分をインターネット上に公開しています。

●最近の見本紙数回分をFAX情報ボックスから無料で取り出せます。FAXからお電話いただければ、自動応答でそのFAXへお送りします。またお電話から電話いただければご指定のFAX番号に自動応答でお送りします。

●電話番号03-5972-9569へお電話(携帯可)いただき、メッセージに従ってください。送付先のFAX番号を指定することもできますので、FAXから電話するのでなく通常の電話からのお電話で情報ボックスからFAXへお送りします。途中でボックス番号を聞かれますが、ボックス番号は「1番」です。

●PC向け無料メルマガ・携帯向け無料メルマガ・有料FAXレポートを発行しています。

clip_blue_3.gif clip_blue_1.gif

生命保険の関連サイトと生命保険の比較解説ページ

バードレポート発行元は次のような生命保険のサイトや生命保険の比較ページの運営もしています。

生命保険 自動車保険 比較 明治安田生命
終身保険 比較 三鷹 町田の生命保険 姫路の生命保険 生命保険 福島 生命保険 栃木

cats_back.gif

clip_blue_1.gif
clip_blue_3.gif
バードレポート

バードレポート項目別
不動産の制度
不動産と金融会計
定期借地借家
不動産証券化
債務の整理処理
債務処理の税務
相続税
物納と相続調査
譲渡税
固定資産税
その他不動産税制
その他税制
相続問題
生命保険
その他不動産関連
その他
トピックス版2001年
トピックス版2002年
トピックス版2003年
トピックス版2004年
トピックス版2005年
トピックス版2006年
トピックス版2007年
バードレポート以外
メルマガ2002年
メルマガ2003年
メルマガ2004年
メルマガ2005年
メルマガ2006年
メルマガ2007年
メルマガ2008年
メルマガ2009年
発行元情報
広告
バードレポート発行順
2009年リスト
2008年リスト
2007年リスト
2006年リスト
2005年リスト
2004年リスト
2003年リスト
2002年リスト
2001年リスト
2000年リスト
1999年リスト
1998年リスト
1997年リスト
1996年リスト
コンサル会社の始め方
発行元情報

clip_blue_1.gif
clip_blue_3.gif

発行人のお勧め