金利上昇と不動産の関係…日銀の量的緩和解除で不動産は


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金利上昇と不動産の関係…日銀の量的緩和解除で不動産は


2006年1月2日 第575号

日本経団連の奥田会長が「日本全体がバブル期のような雰囲気になってきた感じ」と発言し話題になりました。確かに景気は好調、株も上がるし…。

業績回復→設備投資→賃金上昇→個人消費。株価上昇でネット投資家その他多くの人が潤い、消費を押し上げているようです。

都心優良不動産の棒上げ


不動産価格は二極化の選別を進めながらも、大都市の中心部はドンドン上がっています。 

ゼロ金利量的緩和で資金があり余る中、不動産高騰のキッカケをつくったのは地銀でした。

REIT(不動産投資信託)からの収益が業務純益として認められることになり、つまりREITは国債のようなものだと認められたので、運用難に悩む地銀等はドンとREITを買いました。


それまで大量の国債を買っていたのですが、それと同じ発想と買い方でREITを買い始めたのです。小さな市場に大量の資金が流入しREITは値上がりです。

また資金流入によりREITは物件を買わなくてはいけません。物件価格は棒上げです。REIT経由で本来は金融市場のお金が不動産に大量流入しました。

それまでは低利の国債を買っていたお金ですから、利回りは多少低くても可です。だから、不動産利回りはドンドン下落、つまり値上がりしました。

海外投資マネーの流入


海外投資マネーも大量流入しました。景気回復をも期待できる日本の不動産の利回り(特に市場金利と不動産利回りの差)は海外から見て魅力的だった、つまり価格は安かったのです。

日本の不動産市場とその制度は、昔とは違い透明性が増し、米国標準に近づきました。だから外国人も安心して日本の不動産を買えるようになっています。まだまだ資金は流入しそうです。

そこへ実体経済の回復です。優良ビルは入居待ちの列。ビル賃料は値上がり。収益還元価格ですから、賃料が上がれば物件価格は上がります。

このような状況下では値上がりするのは、REITが買いやすい物件と外国人が安心して買える物件とに集中します。だから銀座や青山の都心優良物件は2倍3倍になりました。一方で、不人気地域の不人気物件は買い手もなく値下がりを続けます。

また東京都心部では中古マンションも値上がりしています。バブル後のマンションは「買ったら値下がりする耐久消費財」と定義されましたが、「値上がりする転売可能な資産」に変貌しつつあります。もっとも投資用の賃貸マンション供給激増により都心部居住系の家賃動向は注意が必要ですが。

金利動向と不動産価格動向


不動産価格動向を左右する大きな要素は金利です。

不動産価格が収益還元で測られるようになり初めて経験する不動産価格の上昇期です。誰も金利との接し方が分かりません。

収益還元で価格を左右することになる不動産利回りは「国債金利+リスクプレミアム」です。

当面は日銀の量的緩和解除を意識して金利が上昇するといわれ、一方で、リスクプレミアムが米国標準との比較により下落を続けることになるでしょう。

金利上昇分がリスクプレミアム下落分でまかなえるうちはいいのですが、金利が急騰すればその限度を越えます。


金融業界は金利動向に敏感です。しかし不動産業界は依然として鈍感です。

不動産のプロは金利に興味がありませんでした。しかしこれからは金利に敏感にならないと大損をする時節になっています。

株式市場は金利に敏感ですが、株式市場同様に不動産市場が金利上昇の大きな影響を受けます。

量的緩和政策を日銀がいつどのように解除するかは、不動産に直接影響を及ぼします。

不動産が金融商品化したのですから、不動産業界人も金融に敏感にならざるをえません。



不動産価格はどこに落ち着つくか…リスクプレミアムの低下 2005年1月3日 第527号







 

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