不動産関連業界の取り仕切りは国土交通省から金融庁へ?


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不動産関連業界の取り仕切りは国土交通省から金融庁へ?


2006年2月6日 第579号

改正保険業法が4月から施行され、従来の無認可共済が保険業法にとりこまれます。

人の生死に関し一定額の保険金を支払うことを約したり、一定の偶然の事故(出来事)により生じる損害をてん補することを約すものがその対象です。

契約者が還暦になったら祝い金を給付をする共済があります。これは「保険」でしょうか?。

還暦まで生きていたら生存保険金を払うという生命保険といえます。ただ少額で常識的な「お祝い」であれば保険でなく単なるお祝い。境界は不明確です。

このように微妙で不明確なのが現状です。この状況のまま改正法は施行されます。受付窓口になる全国の財務局では全く相談に対応できない状況です。

借家人賠償や空室補償の共済は、偶然の事故によって生ずる損害をてん補するのですから、保険業法の規制対象となります。

(公益法人が行うものや1000人以下を相手にするもの等は規制の対象外です。)

 ○○不動産会社が主宰する「○○共済」という空室補償や借家人賠償共済の多くは法人格のない民法上の任意組合です。

これが保険業法の対象となり、最終的には、株式会社(又は相互会社)にし、資本金1000万円以上で、最低1000万円の供託金を差入れて、共済事業を専業とする会社にする必要があります。

その上で事業方法書といったものをつくり財務局に提出し、責任準備金を積み立てます。保険計理人(という資格者がいるのです)を選任し、掛け金算出方法や責任準備金算出方法を定めます。不動産業界では今まで誰も知らないことばかりです。

この「○○共済」は不動産関連業界であっても保険業法の規制となり金融庁所管に入るのですから、国土交通省の常識でなく、金融庁の常識で動くのです。


親会社○○不動産会社が国交省所管であっても、その子会社の○○共済は金融庁の所管です。

金融庁監督局の検査官が踏み込んで業務改善命令がだされることだってあるのです。

金融庁の業容拡大


金融庁は様々なフィールドで権限を拡大しています。

不動産証券化の流れで、多くの不動産が信託受益権化されています。不動産そのものは国交省の所管ですが、信託受益権なら国交省ではなく金融庁です。

そして信託業法改正により、商業用不動産とその流通についてかなりの部分の業者規制を国土交通省から奪い取りました。

信託受益権化された不動産の流通は、実質不動産流通であっても金融庁が取り仕切ります。

投資サービス法と不動産


金融庁は、証券取引法等を抜本改正し、仮称「投資サービス法」(正式名「金融商品取引法」との報道あり)により、株式預金保険だけでなく全金融サービスの規制一本化を目指します。

一本化のために他省庁の所管も取り込もうとしています。

商品ファンドは経産省・農水省が所管していますが、これを金融庁は投資サービス法に取り込もうと調整にはいっています。

2005年12月の金融審議会の報告では「不動産特定共同事業については…投資サービス法との関係を整理することが適当と考えられる。」とあります。

国土交通省所管の不動産特定共同事業法の規制対象を投資サービス法に取り込みたい金融庁の考えが明確に読み取れます。


投資サービス法は利用者保護と公正市場確保のための規制一本化というお題目があり、国会議員はその審議において「ノー」とは言いづらい法律です。

当初の投資サービス法には取り込まれないとしても、最近の流れをみると国交省は縄張り争いに無関心の官庁のようですから、いずれ取り込まれそうです。

民間にとってはうまく経済が回ればどの省庁でもいいですし、不動産が金融商品化したと言われるのだから当然なのでしょう。

不動産関連業界は国土交通省よりも金融庁に注視しないといけない時代を迎えそうです。


不動産賃貸管理業は金融庁の規制下に…信託業法の改正 2005年8月1日 第555号







 

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