事業用資産買換での不動産組み換えなら2006年末までの売却


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事業用資産買換での不動産組み換えなら2006年末までの売却


2006年4月3日 第587号

事業用資産買換は5年延長


平成17年暮れの自由民主党税制改正大綱と財務省税制改正大綱には次のようにありました。 

「特定の資産の買換えの場合等の課税の特例について、次の通り見直しを行ったうえ、その適用期限を5年延長する。」

ここで「見直し」の対象にならなかったものは5年間延長されるものだと思われていました。


さて「21号買換え」と呼ばれる事業用資産買換特例の制度があります。(個人の場合は「21号買換え」、法人の場合には「22号買換え」と呼ばれます。)

10年超所有の事業用の土地建物等を売却して、事業用の土地建物を買換資産とすれば、買換特例を適用でき、譲渡税は最大8割引きになるという制度です。

かつての買換制度は制約が厳しかったのですが、平成10年度税制改正で景気対策及び地価対策として「21号買換え」が新規創設されてからは、極めて自由に土地建物の買換え組み換えができるようになりました。

10年超所有で事業用であれば、どこの何を売って、どこの何を買っても対象になります。

「21号買換え」ができてからはじまった動きには次のようなものがあります。(1)都市部の賃貸ビル等や貸し駐車場、貸宅地を売却して、都市部の賃貸ビル等を買換資産として買う。(2)地方の地主さんが事業用資産を売却して都心部の賃貸ビル等を買換資産として買う。


実は「21号買換え」は平成18年末までの制度でした。ただ税制改正大綱には前記のように単に「5年延長」とありましたので、「そうか、この制度もこれから5年間は延長されるのか…」と多くが思い込みました。

「21号買換え」は延長されず


しかし3月27日に国会で成立した税制改正の法律を詳細に読むとそうではありませんでした。

法律には、「平成23年12月31日(第15号に掲げる資産にあっては、平成18年12月31日)までの間に」譲渡した場合には買換特例が適用できるとあります。

「第21号」とは書かれていません。しかしさらに詳細に読むと、驚くことに、旧「第21号」は新「第15号」へと番号が付け変えられていました。

つまり買換特例は確かに平成23年まで5年間延長されました。ただし旧「21号買換え」については延長されずに平成18年末で制度が終了してしまうのです。

この旧「21号買換え」が平成19年以降に延長され継続するかは平成19年度税制改正に委ねられることとなり、延長されるか否かは現在不明です。判明するのは平成18年12月中旬です。


もしも延長されずに旧「21号買換え」が消滅すると、一般的には「1号買換え」という買換えが使われることになります。

これは既成市街地等(東京圏・大阪圏・名古屋圏の都市部の一定地域)の内にある事務所・工場・営業所・店舗・倉庫等として使用されている建物(貸付用可・福利厚生施設不可)又はその建物の敷地を売った場合(所有期間10年超)で、既成市街地等以外の地域で土地建物を買い換えた場合に限られます。

できなくなる資産組み換えは


制約は極めて厳しくなります。

東京23区内を売って地方へ買換えるのは可ですが、東京23区を売って東京23区へ買換えるのは不可、地方を売って東京23区への買換えも不可です。

事務所等以外つまりアパート売却での買換えは不可。貸宅地や駐車場の売却は、建物の敷地にあたらないから買換えは不可。

つまり、従来行われた買換特例適用による不動産の組み換えの多くが不可となります。

旧「21号買換え」を適用する前提で不動産を売却するなら「待ったなし」です。平成18年12月末までに売却をしなくてはいけません。
遅くとも平成18年12月31日までに売買契約締結し、平成18年分所得として申告しなくてはなりません。(引渡は翌年になっても可。)

まずは売却を急ぐことです。あと9ケ月しかありません。
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その後…


2007年度税制改正で2年間延長となりました。上記予想は恥ずかしながら外れました。



 

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