前のバブルと今の不動産高騰はどう違う…外資にとり日本は


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前のバブルと今の不動産高騰はどう違う…外資にとり日本は


2007年1月1日 第623号

都心優良ビルの利回りはものによっては3%にまで下がりました。優良REITの利回りは2年前に4%だったものが2.5%です。どこまで利回りが低下、つまり値上がりをするのでしょうか。

前のバブルを戦い抜いた50代以上の『不動産プロ』の関心は「今は何合目?」。いつ不動産から飛び降りるべきか…です。「今は前のバブルで言えば昭和60年の水準で5合目、だからマダマダ」、「いやいや平成元年の水準で9合目、もう危ない…」。

バブルを知らない30代40代の『不動産プレーヤー』はそんなこと考えず、行け行けドンドン。

現実の日本の不動産マーケットを引っ張るのは30代40代です。

前のバブルは過剰流動性相場


 当時の銀行は「お願いだから金借りて」。ジャブジャブお金が供給され不動産に流れました。

税規制をしても国土法の監視区域で価格を直接管理しようとしてもダメでした。バブルを葬ったのは平成2年春の金融機関への融資の総量規制。バブル原因のジャブジャブお金の蛇口を直接絞りました。それによりバブルは簡単に破裂しました。

10年後の日本はまたもジャブづけにされ、それを何年も続けられました。前回と同じになっても不思議はありません。

今の日本に行きさえすれば


お金を世界で一番安く買える(低利で借りられる)のは日本です。国内で当たり前のゼロ金利も世界の中では超バーゲンです。

不動産そのものも不良債権処理リストラの超バーゲンでした。

外国から日本に来さえすれば、バーゲンで資金調達でき、バーゲンで不動産が買えました。


前のバブルでは日本の不動産に外資は参入しませんでした。当時の日本の不動産は米国標準から見れば不明朗極まりない暗黒大陸(今だから分かります)で、外資はそんなものは買いません。

ところが現在では不動産の透明性は米国標準並になり、外資としても安心して買えます。

もちろん外資の選択肢は日本だけではありません。世界規模で見て日本の不動産は安いのか、それとも高いのか、です。

日本の10年国債利回り1.6%。一方優良ビルは低くても3%。その差1.4%ものリスクプレミアムがあります。また、全額借入れ(つまり自己資金なし)で優良不動産が買える国は多くないようです。だとすれば今も日本は強烈な買い対象なのでしょう。

世界的な金余りの中の日本


前回のバブルつぶし政策は日本国内だけを対象とした政策で済みました。しかしこれからの政策はそうは行きません。

グローバル金融のもと、様々な複雑なお金で成り立つ「ファンド」なる正体不明者が多額の取引当事者となっています。国内業者への規制はできても外資への厳しい規制は困難でしょう。

また世界的に金融が緩み、世界中で資産価格が値上がりです。

前回のバブルは日本列島という狭い島の中の出来事でした。

しかし今の不動産価格高騰は世界とグローバルに結びつく日本で起こりつつある出来事です。


日本での10年国債利回りは1.6%ですから、不動産利回りはそれより高いのが理屈です。逆に言えば10年長期国債利回りが今の水準から2倍にも3倍にも上がれば不動産利回り急騰で不動産価格はズタズタのはず。

しかしこの経済環境で日本の公定歩合や金利が大きく上がることがあるのでしょうか?

不動産のサイクルの中で


ただ大所から見れば日本の不動産は日本固有の土地神話説が否定され米国化したようです。

不動産価格は値上がりし・天井をうち・値下がりし・底をうち・再度値上がりに転じ、そのサイクルを繰り返す普通の資産になった、ということです。

その意味では、いつかは来るはずの天井に向け「今は何合目?」と心配するのはグローバル環境下の日本の不動産投資としては正しいことなのでしょう。

不動産価格の行方…リスクプレミアムの低下(2005年1月3日 第527号)






 

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