確定申告提出・財産債務の明細書




「確定申告は?」「財産債務の明細書は?」で何がわかる?



2009年3月16日 第729号

社長、確定申告終わりましたか


…この時期の単なる挨拶です。しかし工夫して挨拶すると社長の懐具合が知ることができます。

大多数のサラリーマンは確定申告と縁はなく年末調整で終わりです。高額所得者が多い会社社長も給与所得者という点ではサラリーマンです。ですから年末調整が原則です。ただし例外がたくさんあります。

「社長、確定申告終わりましたか」と聞いて、「私は確定申告しないんだよ」と答えたなら、給与所得者としての原則です。「例外」ではありません。

例外に「給与収入が2000万円超」があります。2000万円超なら確定申告義務です。「確定申告しないんだよ」と答えた社長の年収は2000万円以下です。

しかし「ああ、確定申告終わったよ」と答えたからといって2000万円超とは限りません。


2000万円以下でも例外があります。「給与の他に家賃収入や講演料等(所得20万円超)あり」「2か所から給与(年20万円超)を受ける」「自社から利子や賃貸料を受ける」等も例外として確定申告義務です。また医療費控除や扶養控除等の事情、趣味と勉強で確定申告、会計事務所の都合等確定申告は自由です。

つまり「ああ、確定申告終わったよ」だけでは「給与収入が2000万円超」「他の所得あり」「2か所から給与」「自社から賃料等」「趣味」等どれかは不明です。あとは、「別会社の役員もしていましたよね…」「会社の土地建物は社長のものでしたよね…」「医療費控除ですか」といった工夫が必要です。

「財産及び債務の明細書」


さて次。「ああ、確定申告終わったよ」への二の矢です。「個人の財産や借金の明細まで申告書につけて出すなんて面倒ですよね」と次の挨拶をします。

「何ですかそれ?」と答えた人の所得は2000万円以下です。


確定申告の書類「財産及び債務の明細書」は、給与所得に限らず所得2000万円超で提出義務です。個人の不動産預金等の財産と借金の明細をすべて書けというものです。出さないと税務署から必ず督促がきます。だから一度出せば記憶に残ります。

「何ですかそれ?」なら出したことがないのでしょう。

前述の確定申告義務では給与収入が2000万円超ですが、この財産債務の明細書は収入ではなくて所得が2000万円超です。

給与収入が2285万だと、給与所得控除後の給与所得が丁度2000万円になります。


前述のように確定申告義務には例外が色々ありますが、財産債務の明細書は「所得」だけが基準で、例外がなく極めて分かりやすい指標です。2か所から給与・他の所得・医療費控除等に係らず合計の所得2000万円超です。ただ趣味で提出を続ける人がいるかもしれませんが…。

確定申告をしている社長ても「何ですかそれ?」と答えた社長の給与収入は2284万円以下(他の所得があれば、給与所得と合わせて2000万円以下)ということになります。

便利な質問話法なのですが、相手が詳しいと、質問の趣旨がバレバレですからご注意を。明細書の現物を見たことのなければ現物を見て、十分研究の上で、スマートにお使いください。

この財産債務の明細書は「出せばいい」書類です。金額を大きく丸めて超概算を書けばいいのですが、説明書や記載例は詳細に書くようになっています。

詳細に書かれた明細書はずっと後の本人の相続税調査において税務署側資料として威力を発揮します。これを書く時には将来の自分の相続税など考えませんから、説明書通り詳細に書いてしまいます。だからこそ自分が死んだ後の相続税税務調査で税務署にとって有益なのです。

「財産債務の明細書は、将来の相続税税務調査で使われるから注意しないといけないんですよ…」などとフォローしながらスマートにお使い下さい。所得がわかれば、不動産物件や保険商品の提案もしやすくなります。

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