贈与と生命保険

相続税対策の基本は贈与---贈与を使っての生命保険


相続税対策の基本は贈与---贈与を使っての生命保険


バードレポート1997年12月15日 第188号

その後に保険料率の変更がありますのでご注意下さい。相続税を払うのは大変です。財産が3億円だと相続税は6160万円。税率で20%になります。相続税対策の基本は贈与です。生前に親から子へ財産を贈与で移してしまえば、もう相続税はかかりません。かといって、多額の贈与税は払えません。どのくらいの贈与がいいのでしょうか。もしも相続税率が20%の人なら、贈与税率20%未満の贈与ならば贈与税を払った方か有利ということになります。

300万円の贈与では贈与税は31万円、贈与税率は10%です。相続税率20%の人にとっては相続税よりも有利な税率です。贈与税で子に財産移転する方が税額が少なくなります。500万円の贈与でも税率17%です。 

贈与額贈与税額税率
60万円0円0%
100万円4万円4%
200万円14万円7%
300万円31万円10%
400万円55万円14%
500万円85万円17%
60万円贈与なら贈与申告すら不用で、贈与税はゼロです。「継続は力なり」で、継続すれば効果は出ます。しかし金額が少なく時間がかかり過ぎます。思い切って、贈与税を払っての贈与をしてみませんか。

子2人と孫2人合計4人に対しそれぞれに300万円なら年間1200万円。10年続ければ1億2000万円。贈与税は、年ごと・受贈者ごとに計算しますから、そのすべてが税率わずか10%で済んでしまいます。

300万円から贈与税31万円を払います。さて、残りの269万円のお金をどうしましょうか。

このお金は贈与されたものですから、贈与を受けた側が自由に使うものです。しかし、贈与の目的は相続税なのですから、預金等で相続税の納税資金に残しておきましょう。

多額の相続税が心配な向きには生命保険がお勧めです。贈与してもらった金額から贈与税を払った残りの金額を生命保険の掛金に充てましょう。

普通は生命保険金を受け取るとその保険金も相続税課税対象になります。せっかくの保険金も半分は相続税で消えるということにもなるのです。ところが子が自分のお金で親に保険を掛けたならば、その保険金に相続税はかかりません。(そのかわりに一時所得の所得税が課税されますが)いったん贈与でもらったお金は自分のお金ですから、保険金に相続税はかかりません。

掛金100万円当りの保険金
年齢男性女性
50歳3074万円3656万円
60歳1722万円2045万円
70歳577万円655万円
準有配当終身保険の一例

年1回払・75歳で払込終了
60歳男性で、年払い掛金100万円を1回でも支払えば、親の相続時に保険金が1722万円受け取れます。掛金269万円なら保険金4632万円になります。

この保険金が相続税納税資金になります。相続税の納税が随分と楽になるはずです。
親から子へ毎年繰り返しの贈与を行い、そのお金をもって子は親に保険を掛けるのです。保険は相続税目的ですから満期のない終身保険がいいでしょう(保険種類・払込期間は工夫ができるでしょう)。

贈与税は暦年単位。元旦から大晦日までの合計で計算します。今年の贈与ならば大晦日までが期限です。これが年内最後の相続対策になります。

「贈与」とは、お子さんへの「あとを頼むよ」という「気持ち」を確実に形にして伝える作業です。

「金銭の贈与」という「気持ちの贈与」はいかがですか。




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