トピックス20011219
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塀の中の不況と刑務所賃貸業・都市基盤整備公団廃止と不動産投資信託・税制改正と骨太構造改革
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塀の中の不況と刑務所賃貸業・都市基盤整備公団廃止と不動産投資信託・税制改正と骨太構造改革
バードレポート・トピックス版 2001.12.19.
塀の中の不況と刑務所賃貸業 日本には刑務所が70か所余あります。平成10年頃から景気悪化を背景に受刑者数が急増し定員オーバーが著しいとのことです。今年9月末現在で定員の108%を入れており、特に女子刑務所は20%以上オーバーしいて、6人定員の大部屋に7〜8人入れたり、倉庫を改造して部屋にしたりとやりくりをしているそうです。また外国人受刑者が増えて、使用言語も32か国語に及び、通訳の調達だけでも大変のようです。そして受刑者の刑務作業に必要な仕事が景気低迷の為に減って苦労しているそうです。塀の中も不況と国際化で大変のようです。(小泉内閣メールマガジン2001.12.13号 森山眞弓法務大臣)
アメリカには刑務所REIT(不動産投資信託)があります。つまり不動産投資信託が刑務所を所有してテナントに賃貸するのです。テナントとは州等の自治体となります。ID不動産金融レポート2001.12.11号によるとこれら刑務所の賃貸借契約は期間10年超で中途解約不可、管理費や修繕費もテナント負担が通常といいます。そして米国では刑務所関連の不動産投資信託の価格が今年に入って急騰しているといいます。刑務所は常に超満員で空室率?の心配も無く、不況期には犯罪が増え収益向上する魅力ある投資先なのでしょう。
都市基盤整備公団廃止と不動産投資信託 廃止されると決まった都市基盤整備公団の賃貸住宅は75万戸。不動産業界から「住宅金融公庫廃止反対」の声は大ですが、不動産業界の利益にはあまり関係しないからでしょうか「整備公団廃止反対」の声はあまり聞きません。国民のための住宅政策をどうするのかという観点ではとても大きな問題のはずなのですが。もっとも住宅政策として廃止するのでなく特殊法人改革という政策の一環と廃止するのですから仕方がないのでしょうけれども。
米国のあるREIT(Equity Residential Property Trust)は全米20万戸以上の賃貸住宅経営をしています。全国統一ブランドということで入居者には安心だし、コストも低く競争力は絶大です。つまり都市基盤整備公団の賃貸住宅の4分の1以上ものスケールに及ぶREIT(不動産投資信託)が米国には存在するのです。さて廃止されることになった公団の賃貸住宅をそっくりまとめて日本版REITにしてしまうといった発想もあっていいのではないでしょうか。
税制改正と骨太構造改革 週刊東洋経済2001.12.15号「経済を見る眼」で野口悠紀雄氏が税制について書いています。
「税制改革は経済活動に絶大な影響を与える。極端な仮想例だが、相続税の負担率を100%近くまで引き上げたらどうなるか、思考実験をしてみるとよい。」遺産を残す意味がなくなり、金持ちは競って資産を売却し消費に向かい、膨大な消費マーケットが生まれる。高齢者所有の不動産は売却され買主により新築され膨大な建築需要を呼ぶ。
「減価償却制度を廃止し、すべての投資を即時償却にする」とどうなるか。儲かっている企業は大規模投資をどんどん始める。ちなみにサッチャー政権下のイギリスでは現実に行われていた。
「構造改革のためのもっとも強力な政策手段は税である。適切で大胆な改革がなされれば、経済活力を引き出すことは十分可能である。それにもかかわらず、『骨太の構造改革』を標榜する内閣の税制改革の柱は、発泡酒の増税だ。ブラックジョークとしてはできすぎではなかろうか。」
今年の税制改正は極めて小粒で実質的に税制改正なしです。税についての改革はなされません。そして今年の税制改正には経済活力を引き出す力はみえません。発泡酒の増税は見送りでしたので、「ブラックジョーク」にすらもならなかった模様です。
期待された不動産関連の改正は全滅です。「登録免許税の廃止」「不動産取得税の廃止」は、はかなく消えました。なにがなんでも減税がいい、とは思いません。それなりに税負担を重くする政策があってもいいと思います。
しかし今の不動産市場については不動産取得税や登録免許税が流通を阻害しているのは明白です。株式についての有価証券取引税はとっくに廃止されています。不動産は税制上で株式に比べて差別されているといっていいでしょう。同じ「資産」である以上は両者に差別ない税制がとられるべきだと思うのですが。今回こそはと期待していたのですが、残念な結果になってしまいました。
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