土地転し復活・建築単価・再評価後売却/トピックス版


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銀座や青山では「土地転がし」復活・ビル建築の坪単価が大幅上昇・再評価後の売却益計上。


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土地転し復活・建築単価・再評価後売却/トピックス版


バードレポート・トピックス版 2002.8.15.

銀座や青山では「土地転がし」復活


「銀座に限らず、都心部ではビルの転売が横行している。特に青山、銀座はバブルの様相を示している。例えば2年ぐらい前は路線価で坪3000万円ぐらいで動いていたところが、最近は5000万円から8000万円の声を聞く。」

「つい先日、銀座の並木通りの土地を坪8000万円で…売却した。…1年前なら6000万円、2年前なら4000万円でも高いと言われていたのに…。」

これはビル事業会社と仲介業者の言葉。青山や銀座では死語になったはずの「土地転がし」がよみがえっているようです。(週刊住宅2002.8.15.号)

ビル建築の坪単価が大幅上昇


「2001年10月〜12月から少しずつ上昇してきた事務所の平均施工単価が、ここにきて大幅上昇している。本誌が全国の有力建設会社に実施したアンケート調査で、4月〜6月の平均坪単価は66万6000円で、1月〜3月に比べ5万5000円上がった。2001年7月〜9月に比べると約10万円高くなっている。」(日経アーキテクチュア2002.7.22号)

2001年は坪60万円未満の工事数が6割。今年の4月〜6月は60万円以上の割合が6割だそうで、関東地区の平均施工単価は80万円を超えています。

再評価後の売却益計上。そして身内REITへの売却。


三菱地所さんが中間決算の業績予想を上方修正しました。原因は2つです。

まず千代田区丸の内の底地を売却すること。簿価33億円を175億円で売却したための利益が生じます。注目は、この底地は今年3月に土地再評価法で33億円に帳簿価格を引き上げたばかりだということ。

土地再評価法とは都合のいい時に土地を再評価をして含み益を計上できるという上場企業にとって便利な仕組みになっていました。そして公示価格・路線価・固定資産税評価・実勢価格その他自由な金額を再評価額として選べました。この再評価による含み益で債務超過転落から救われた上場企業は多いはずです。さて三菱地所さんは固定資産税評価額の10%の33億円をこの底地の再評価額としていました。それが半年も経たずに175億円で売れたのです。再評価額とは時価と別のもののようです。

もちろん企業会計の安全性のために厳しく時価を見積もったともいえます。それは良いことであり余裕のない企業には到底真似できないことであり、三菱地所さんなればこそなのですが。

もう一つは千代田区神田のビルを売却したこと。このビルは今年3月には時価を基準にして62億円の減額(評価損の計上)をしたものです。記事によれば「実勢価格を下回る水準まで帳簿価格を切り下げたため、今回の売却では逆に利益を計上する結果になった」とあります。(以上日経金融2002.8.7号)

9億円弱の売却益の計上となっています。さてこの神田のビルは第三者に売却されたのではなく、三菱地所さん自身が中心として運営するREIT(不動産投資信託)に売却されました。

このビルは複数の個人地主を含む近隣地権者との共有による共同ビルのようです。一部地権者から三菱地所さんが持分を買い取る等複雑な経緯もあり、各所有者持分については三菱地所さんがサブリースで借り上げているようです。今回の売却は三菱地所グループの共有持分の売却です。三菱地所さんは持分5%を残して残りを売却します。そしてREITへの売却分はサブリース目的のリースバックになります。

今年3月に時価評価(これは土地再評価法によるものではないはずです)したばかりのビルの売却で利益がでます。また単独所有でなく個人地権者の相続等を考えれば将来は面倒な共同ビルでしょう。

それを自ら5%の持分だけ残し、またサブリースのビジネス権利を留保したまま、身内の自由になる相手に売却します。売却の相手は身内ですが「他人の金(投資家の金)」であるREITです。果たして外部への売買ならこのように都合よくいくのでしょうか。

鑑定評価は権威のあるところで行われています。三菱地所さんのことですからコンプライアンスもきっちりしているでしょうから「他人の金」の出し手である投資家たちも心配不要でしょうけれど。ちなみに日刊不動産経済通信2002.8.9号によれば売買持分への表面利回りは年9.8%にもなっているといいます。REITにとってはいい買い物かもしれません。

さて数多いビルの中で何故このビルが選ばれたのか。一般論で言えば不動産会社がREITを運営するということは都合のいいお財布をもつことになります。




 

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