文化財相続評結・葬儀場チャペルの証券化・余剰容積率/トピックス
バードレポート・トピックス版2004.8.26.- 物納財産の重要文化財指定・文化財の相続評価
- 団塊ジュニアによる住宅取得と消費増大
- 結婚式場と葬儀場とチャペルの証券化
- 東京駅駅舎の余剰容積率の売買
物納財産の重要文化財指定・文化財の相続評価 2000年に横浜市戸塚区にある住友家別邸が物納され、国有財産になりました。その上で2004年に文化庁から重要文化財の指定を受けることになりました。
この昭和14年築の建物は「昭和前期モダニズムの影響下におけるハーフティンバースタイルを基調とした洋風折衷住宅建築」だそうです。物納財産は財務局の管轄ですが、重要文化財として文化庁に所管換がなされてから一般公開されます。
(関東財務局広報「財務かんとう」2004.夏号)
2004年3月現在で個人所有の重要文化財は233件513棟あります。重要文化財指定の建物と敷地の相続税評価額は今年の6月の通達改正で固定資産税評価額から70%控除が認められるようになりました。
(週刊税務通信2004.8.2.号)
納税者にとって70%控除は果たしていいことが悪いことか…。自治体等が不動産としての時価で買い上げてくれるのならばいいのですが、物納しようとすると収納価格も70%控除されてしまいます。
東京都港区西麻布の三井家宗家邸宅は物納に先立ち建物は江戸東京たてもの建物園に移築保存され、その敷地は分譲マンションになりました。品川区の美智子様ご実家旧正田邸の物納は保存を求める住民運動があったものの建物は取り壊しとなりました。
団塊ジュニアによる住宅取得と消費増大 分譲戸建着工戸数がここ1年半にわたって好調な背景を国土交通省が首都圏を中心に分析しました。
購入者側の状況では購入者の4割が30歳代で、20歳代を併せると半数を超えます。団塊ジュニアがこの世代に移行し、持ち家志向が高まる世代の人口構成が大きくなってきているからのようです。
(住宅新報2004.7.20.)
「消費の主役交代は日本の人口構成からも読み取れる。カギを握るのは出生数が前後の世代に比べて格段に大きい1971-74年生まれのいわゆる『団塊ジュニア』世代。今後数年のうちに、この世代が結婚などで消費が増えやすくなる30歳代後半から40歳代にさしかかるのだ。」
金融公庫の統計等では、住宅取得のピークは36歳だそうです。団塊ジュニアがその世代に近づくのは2006年あたりです。この世代の消費をどのように取り込むかがビジネスのポイントです。
(日経金融2004.7.29.)
結婚式場と葬儀場とチャペルの証券化 愛知県の冠婚葬祭の互助会は結婚式場・葬儀場・チャペルをセールアンドリースバックで証券化しました。つまり互助会は証券化向けに売却したうえでそれを賃借します。総額100億円、売却した施設は15年間定期借家契約で賃借して引き続き運営します。
収益力が高いので公示価格等の不動産価格よりは高いのではないのでしょうか。そう考えると特殊な施設ですのでその後が心配になります。
アレンジをした野村証券によれば、現テナント特有の仕様となっておらず同業他社でも運営可能だそうです。さてその結果は15年後に判明します。
(日経不動産マーケット情報2004.8月号、リアルエステートマネジメントジャーナル2004.9月号)
東京駅駅舎の余剰容積率の売買 三菱地所はJR東日本に「空中権を売ってほしい」と持ちかけました。東京駅舎の保存復元工事が始まります。駅舎は低層建物で上空は利用しません。未利用の容積率が残ります。この未利用の容積率を近隣の三菱地所所有地(2007年完成予定の新たなビル)に飛ばします。こうして新たなビルは本来の容積率1300%から1800%で38階建てとなります。
(日経新聞2004.8.10.)
東京駅人気スポット丸ビルは「特定街区制度」で隣接ビルの余剰容積率を移して建てられました。一体開発なら容積率を別建物敷地に移転できます。
そして今回の新たなビルは新制度の「特例容積率制度」です。一体開発でもない駅舎敷地の未利用の容積率を飛ばしてもらって建築します。
ロサンゼルス市は市中心部の公園敷地の余剰容積率をビル会社に売りました。ビル会社は買った容積率を利用して別敷地に大きなビルを建てました。市はその資金で市立図書館を大改装しました。
「公園の余剰容積率を市が売却してしまう…」。bird発行人は1998年のアメリカでこの話を聞いて腰を抜かすほど驚きました。それからわずか数年。日本でも似たような状況が生まれつつあります。
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