相続税増税とレバ規制・ババを引くまで・マンション販売抑制/トピックス
バードレポート・トピックス版2004.12.2.
- 相続税の増税とレバレッジドリース規制
- 銀座の表通りは坪1億円目前
- ババを引くまで吊り上がる
- 新築マンション販売抑制と「2005年問題」
相続税の増税とレバレッジドリース規制 11月25日に政府税制調査会の「平成17年度の税制改正に関する答申」がだされました。
税制改正は12月中旬の自民党の税制改正大綱で決定されます。今回の答申そのまま改正に内容になるものではありませんが、中長期的な改正動向はここから読み取れます。
・相続税
「これまで相続税の負担は、累次の減税や各種特例の拡充により大幅に緩和されてきた。……
少子・高齢化の進展や老後扶養の社会化に伴い現役世代の負担の増大が見込まれることに鑑みると、相続時に残された資産についてその一部を社会に還元する観点から負担を求める必要性も高まっている。
これらの点を踏まえ、より広い範囲に適切な税負担を求めるため、相続税の課税ベースの拡大に引き続き取り組むことが課題である。」
相続税については減税をし過ぎてしまったという基本認識が政府税制調査会にはあります。その上で相続財産の一部を社会に還元するという観点から、相続税の課税ベースの拡大…すなわち相続税の増税に取り組むことになりそうです。
・組合事業に関する租税回避の防止
「法人形態に限らず、多様な形態による事業・投資活動が行われるようになっているが、こうした中で組合事業から生じる損失を利用して節税を図る動きが顕在化している。このような租税回避行為を防止するため、適切な対応措置を講じる必要がある。」
これは航空機等によるレバレッジドリースを法規制する動きです。法人の利益先送り策としての匿名組合方式のレバレッジドリースは比較的安全な税対策でした。しかし個人は極めてグレーゾーンでした。
任意組合方式のものが個人への課税上で争いになり裁判で国税側が敗れました。そこでグレーゾーンだったものを明確な黒にするという改正でしょう。
法人での匿名組合方式はこれまでは問題なしでしたが、法人への、とばっちり規制の可能性もあります。これは平成17年から改正の可能性もあります。
銀座の表通りは坪1億円目前 2004年6月に銀座7丁目のビルを時計ブランドのスウォッチが130億円で購入。坪9000万円です。2003年3月の銀座7丁目近隣の取引は坪7100万円でした。
2004年4月に坪5000万円で売られた銀座1丁目のビルは、4ケ月後に坪6200万円で転売されました。
銀座では土地をまとめる動きが顕在化しています。隣接する狭小ビルを買い集めて、広い土地にする動きです。300uを超える土地にまとめあげれば、容積率300%の割増を受けられる可能性があります。
(日経不動産マーケット情報 2004年12月号)
ババを引くまで吊り上がる 西武信用金庫所有の渋谷目抜き通りのビルは、バブル崩壊後に60億円まで評価額を切り下げましたが、120億円で買い手がつきました。最初の売買が破談になっても、すぐに野村不動産系列のREITが手をあげてその金額で買います。
「路線価の2倍で買うのは安い。3倍が当たり前という今の渋谷や原宿の状況は異常だ。何しろ我々(信用金庫)の担保評価は路線価の7割でやっているのだから」とは売り主の信用金庫理事長の言葉です。
賃貸オフィスの価格は収益からの配当還元が基準になります。そしてこのキャップレート(還元利回り)5%台が当たり前だった都心のオフィスビルも今では3%台の物件も出てきているようです。キャップレートが6%から3%へと半分に下がるということは、物件価格からみれば2倍に値上がりすることです。不動産ファンドがビルを奪い合っています。
(日経ビジネス 2004.11.29.)
新築マンション販売抑制と「2005年問題」 品川駅東口には大型タワーマンションが次々建ちます。リクルートコスモス590戸、ゴールドクレスト594戸の巨大タワーはほぼ立ち上がっています。
その近くには住友不動産の42階建ては何と2082戸。これも立ち上がりつつあります。この規模ではもはや「タワー」というよりも42階建ての城壁といった感じです。これ以外のマンションも続き、そして広大な空き地もまだまだあります。
マンション供給過剰の心配は「2005年問題」といわれています。首都圏を中心に供給過剰感が強まり、分譲マンション各社が販売計画を下方修正します。
(日本経済新聞2004.11.27.)
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