査察告発トップは人材派遣業・消費税と金価格・高さ制限はいくら/トピックス版
バードレポート・トピックス版2007.7.19.
- 査察での告発件数トップは人材派遣業で消費税
- 消費税の税率アップならば金が買い?!
- 高さ制限のメリットデメリットを貨幣換算
査察での告発件数トップは人材派遣業で消費税 国税庁の発表によると、平成18年度中での査察(強制調査)事案の処理件数は221件でそのうちで検察庁に告発した件数は166件。告発率は75.1%でした。例年70%前後で推移していた告発率を押し上げたのは消費税関連の脱税事案でした。数年前まで毎年数件だった消費税事案が23件に急増です。
そして前年はキャバレー・飲食店が告発件数トップでしたが、人材派遣業がトップに躍り出ました。
さて、人材派遣会社の売上は消費税の課税対象です。しかし人材派遣会社が支払う人件費は消費税がかからないために、納税する消費税額から控除できることになる課税仕入れ消費税額とはなりません。消費税をそっくり納税することになるのです。
そこで「この人件費を課税仕入れに該当する外注費に科目仮装する脱税工作を企てた。まず、資本金1000万円に満たない関係法人を設立し、その関係法人から従業員を派遣しているかのように仮装。次いで、A社から関係法人へ外注費を支払っているかのように科目を付け替えた。」
こうすると会社本体は消費税の控除ができて納税額が圧縮されます。しかし今度はこの関係会社が消費税を納税しないといけません…。
「その資本金を1000万円未満としていたのは2年間の免税期間を利用するためで、この期間がきれるやいなや法人を閉鎖すると同時にまた同様の法人を新設することを繰り返していた。」
資本金1000万円未満の新設会社は2年間消費税免除です。そのために2年ごとに会社を設立していたのです。この関係法人が架空であり実態がないものとして脱税とされたのです。
(速報税理2007.7.11.)
これが日本経済新聞2007.7.16.では次のようなドラマ仕立てになっています。
「ある人材派遣会社の査察(強制調査)で、国税局の係官が踏み込んだのは木造アパートの一室だった。同社が『人材の提供を外注した』としていた別会社の所在地。実態は人材派遣会社の社員宅で、別会社の印鑑や通帳は摘発された会社が保管していた。」
こんなドラマ仕立てを読むと「ヒドイ」と感じますが、現実は微妙でしょう。税務の専門誌である速報税理は次のように記事を締めています。
「仮にA社から関係会社へその従業員も移転させていたとしたらどうか。派遣の注文を受けたのはA社であり、A社は関係法人に外注し、関係法人は自社の従業員を派遣したという場合には、脱税とまではいえないのではないか。その意味では消費税の制度そのものの問題を内在しているといえよう。」
消費税の税率アップならば金が買い?! 消費税は1989年4月の3%導入時と、1997年の税率5%へ引き上げ時との2回の大きな変化がありました。そのときに起こったのが金輸入量の増大です。消費税が動く直前には「金の消費」が急増しました。
税制は「金の購入時に消費税を支払うが、売却時には消費税を受取ることができる」となっています。
つまり金市況が上昇しなくとも、金地金を保有している間に消費税がアップすれば、売却時に「消費税アップ分だけ得をする」ことができるのです。
1000万円の金地金を消費税5%とで1050万円で購入。消費税10%となり、消費税10%100万円との合計1100万円で売却すれば、差額50万円が儲け。
つまり消費税率が上がるのならば、消費税納税義務のない個人投資家にとって、金は買いです。
(納税通信2007.7.23.)
高さ制限のメリットデメリットを貨幣換算 全国各地で高さ規制などの景観規制を導入する自治体が増えています。小田原市の高度地区は天守閣を越す高さの建物が認められなくなり、京都でも市中心部の高さ規制が厳しくなります。
国土交通省はこれら規制の影響について数値化して評価する手法をまとめました。
同省の「建築物に対する景観規制の効果の分析手法について」の報告書によると、地価、賃料単価、工事費単価などにそれぞれ固有の係数を定義し、景観規制がある場合とない場合の地価の差を比べることで、規制によって生じるコストを計算します。
つまり高さ規制等の景観規制のメリットとデメリットとを貨幣額で換算するのです。
「高さ規制をすると幾ら得します・損します」を計算し、規制に際しての判断材料とするのです。
(日経アーキテクチュア2007.7.9.)
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