REIT法人税・売買白紙撤回特約・最新地価予想/トピックス版
バードレポート・トピックス版2007.10.4.
- REITの株主構成と利益配当…法人税免除条件
- 他に高く売れたら売買契約白紙撤回の特約
- 大野地価研究所大野幸一氏の最新地価予想
REITの株主構成と利益配当…法人税免除条件 REITには法人税が課税されません。それにより高い配当率を維持できます。そして法人税が課税されないためにはいくつかの条件があります。
発行済み投資口の過半数を保有者上位3者で占めると同族会社とされて法人税が課税されます。
米国ファンドに投資口の3割以上を買われたFCレジデンシャル投資法人は4月決算でした。4月20日時点でのファンド等3者合計で50.57%。あわてて投資口の売買をしてもらい決算日までに48.43%まで引き下げて事なきを得ました。
8月決算のエルシーピー投資法人もファンドに3割以上買われましたが、ファンドが財務局に提出した報告書によると48.15%。ほっとして決算を迎えたのでしょう。しかし保有者を実際に管理してきた信託銀行の決算時株主一覧によると何と51.07%。一部が信託口等により買い増されていたようです。
このままだとエルシーピー投資法人の利益に対して法人税等約4割が課され、税引後を単純に配当に回すなら配当可能額は4割減となってしまいます。
(投資法人のプレスリリースより)
また、利益の90%以上を投資家に分配することが、法人税免除の条件ともなっています。
グローバルワン不動産投資法人の1口当たり分配金は第7期19,163円、第8期18,600円でした。第9期に突然55,400円に跳ね上がります。
これは所有する天王洲のビルのうち持分を阪急リート投資法人に売却し多額の売却益が生じたためです。売却益まで含めたところで90%以上配当しないといけません。売却益を配当にまわさずに留保してしまうと法人税課税がされることになります。
そのために売却益部分がそっくり分配金に回されたのです。今回はビルの持分33%だけの売却で、残り67%は残しています。全部売却すればその売却益もすべて配当に回す必要がありました。(リアルエステートマネジメントジャーナル2007年10月号)
他に高く売れたら売買契約白紙撤回の特約 イーアセット投資法人は2007年4月に大阪市北区に住戸数126戸の開発中のマンションを18億5000万円で買い取る売買契約を締結しました。
そこには「契約締結後6ヶ月を過ぎるまでの間、売主は、本投資法人以外の第三者が、本売買代金よりも高い金額にて本件受益権の取得意向を表明し、かつ本投資法人がその金額を超える金額で取得意向を表明しない場合、本契約の解除を行うことができるものとする。」旨の条項がありました。
もっと高く買う買主が現れたなら契約を白紙撤回するという内容です。実際に、19億5000万円で新しい買い手が付きました。契約は解除されます。
売主はSPCですが、大証ヘラクレス上場のアセットマネージャーズとその子会社が50%匿名組合出資をしています。一方で買主のイーアセット投資法人は、そのアセットマネージャーズの関連会社が運営するREITです。つまり身内なのです。
結果的に見るとREIT(他人のカネ)への白紙撤回条項付売買で相場下落リスクがヘッジできた上で、更に高値で売れた分は匿名組合(自分のカネ)での利益確保となったということなのでしょうか。不動産会社にとっては配下にREITを持つと便利のようです。
(投資法人のプレスリリースより)
大野地価研究所大野幸一氏の最新地価予想 大野幸一氏の1999年での地価動向セミナーの資料です。「下げ過ぎの地価は21世紀に5割高」「数年後には土地ブームが始まり、青山等の一流商業地から値上がりが始まる…」。青山あたりから始まった一流商業地発の地価高騰をぴたり的中。
1年半前、週刊住宅2006.3.27号では、「都心一等商業地、同準一等地、都心高級住宅地の土地ブームは、すでにピークを打ったと思う。これから徐々に調整相場に移る。」「一般商業地、一般住宅地の優良地はこれから強含みの上昇地点が増える。」。
大野氏の新しい最新地価予想。「都心一等商業地…銀座5丁目の中央通りは、87年のピーク時は坪3億円。96年の安値は坪6000万円に落ちた。平成06年秋のピークは、坪1億7000万円、2.8倍高となった。今1億5000万円見当か。都心の人気商業地や住宅地は2-3倍高で上昇が止まった。今は、調整下落相場の2合目あたりか。」「城西人気住宅地…武蔵野市吉祥寺南町1丁目は、87年の坪850万円が220万円に。今回は400万円の8割高。下値は2割安か。」
(週刊住宅2007.9.24.大野幸一氏)
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