税金オリンピック・納税国を選ぶ・タックスヘイブン乱用防止法/トピックス版  |トピックス20080828

税金オリンピック・納税国を選ぶ・タックスヘイブン乱用防止法/トピックス版  



税金オリンピック・納税国を選ぶ・タックスヘイブン乱用防止法/トピックス版  


バードレポート・トピックス版2008.8.28.

  • 北京五輪スペシャル企画…税金オリンピック2008
  • 富裕層が納税国を選ぶ時代
  • タックスヘイブン乱用防止法
  • 世界の国々の税収はどうなるのか


北京五輪スペシャル企画…税金オリンピック2008


納税通信2008.8.18号は「北京五輪スペシャル企画…税金オリンピック2008」。参加国数は38カ国、税率等を「競技種目」にして各国が競います。

まず所得税の最高税率競技。国税である所得税(住民税抜き)での競争です。優勝の金はオランダの52%、銀はオーストリアとベルギーの50%です。

ヨーロッパの税率は低いかと思っていたのですが意外な結果です。ギリシャ40%、日本40%、韓国35%、中国45%、アメリカ35%、スイス11.5%。今は知りませんが数年前の中国では個人の不動産収入は実質的に課税されていませんでした。国ごとに事情は違い単純ではないし、住民税も別にあります。

次に法人税率競技。金は日本の39.54%、銀は僅差でアメリカ39.25%、銅はフランスの34.43%。ギリシャ25%、韓国27.5%、中国25%、スイス21.17%、チリ17%、アイスランド15%。

そして消費税率競技、金は3者同着、ノルウェー・デンマーク・スウェーデンで25%です。ギリシャ19%、日本5%、韓国10%、中国17%、アメリカ8.375、スイス7.6%。日本は最も低い5%です。

単純には比べられませんし、税率が高いのが「金」か、低いのが「金」なのかは、迷うところです。

富裕層が納税国を選ぶ時代


アメリカ民主党オバマ氏の政策に「メガ・リッチ層」への課税強化があります。ブッシュ大統領の行った富裕層向け大型減税は廃止して中産階級向け政策の資金源にしようとします。

税金を考え住む国を決める人が増えています。選択される国は国同士で激しいせめぎ合いをします。

「ハリーポッター」翻訳者が住民票をスイスに置きスイスで納税しましたが、日本の国税当局は日本での居住期間が長いとし追徴課税をしました。このままならスイスで納税の数億円が取り戻されるかもしれません。スイスと日本の国同士の綱引きです。

ヨーロッパ富裕層では実質的にどこにも住まないというライフスタイルが存在します。「永遠の旅行者」になり、特定の国に居住せずに世界中の国々を転々と移動すればどの国からも課税されません。

「住む国」「働く国」「資産運用する国」「所得を置く国」「パスポートを持つ国」「子供を教育する国」「バケーションをとる国」と、国をつまみ食いライフスタイルも可能です。(選択2008.8.)

タックスヘイブン乱用防止法


カリブ海に浮かぶケイマン諸島に「アグランド・ハウス」という5階建ての建物があります。

ここに入居する企業数は1万9000社です。4年前から6000社増加しました。大半の企業は住所登録だけでビジネス実態はなく、多くは郵便物の送付先を米国にします。企業が集まる理由は、ケイマン諸島がタックスヘイブン(租税回避地)だからです。

米国では課税逃れにより年間1000億ドル(11兆円)に上る税収が失われていると推計されています。

オバマ氏ら上院3議員は、タックスヘイブン34の国地域を指定し、タックスヘイブン乱用防止法を目指します。現行では脱税等の不正利益には50%の罰金ですが、最大150%に引き上げます。その他外国金融機関に対する報告義務強化等も盛り込みます。

この34の国地域にはケイマン諸島等ばかりでなく、香港・シンガポール・スイスが含まれています。

(日本経済新聞2008.8.26.)

世界の国々の税収はどうなるのか


法人税の税収はどうなるのでしょうか。

世界中で法人税率引き下げ競争がおこっており税率引き下げで他国資本の呼び込みを図ります。

外資呼び込みに成功し一人当たりGDPで日本を軽く抜き去ったのがアイスランドです。その法人税率は15%ということです。日本は日本企業が外国に逃げないためにも法人税を下げざるをえません。

法人税率引き下げ競争の究極のゴールは法人税率ゼロです。そうなれば税収はなくなります。

所得税の税収はどうなるのでしょうか。

所得税負担の重さが、富裕層を「永遠の旅行者」にさせ、世界中の国々を転々と移動させます。つまり富裕層からの所得税の税収は消えてしまうということです。富裕層は所得税を払わなくなります。

国が期待できる税収は、消費税及び富裕層以外からの所得税とになります。

富裕層が「永遠の旅行者」になれば財産もついていくでしょうから、相続税も空洞化します。




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